Light & Darkness 05



「・・・全く、馬鹿な話だと思わないか?」

ぐったりと脱力した身体を預ける竜崎の頭の上で、
夜神月は楽しそうに呟いた。
もちろん、竜崎は応じることもできない。ソファに座る男の上に、彼を跨ぐようにして腰を落とした体勢。
下肢など今だ繋げられたままで、息をすることすら辛い。
背後から、淡々とニュースキャスターの声だけが聞こえていた。

「ただの衝動から何人もの命を奪い、それでいて裁判は精神状態の不安定さから難航。結局病院送りとなり、今またそこから脱走、殺人を繰り返している。―――なぜ法律は、こんな奴を裁けないんだろうな?」
「・・・っあ、・・・」

微かに男が動いた拍子に、擦られる狭い内部。
耐えるように息を詰め、竜崎は月の肩にしがみついた。構わずに、男はテーブルに腕を伸ばす。
名を書いた相手に、死を齎すデスノート。
竜崎を腕に抱いたまま、月はぱらりとそれを捲った。ぴっちりと記述された、沢山の犯罪者たちの名前。
月は、何気ない仕草でペンを一度回し、つい先ほど報道されていた犯罪者の名を書いていった。

「・・・っ・・・」

それは、殺人。
自分の背で、今まさに、紛れもない殺人が行われている。

「これで、あの街の人たちは次の殺人に脅える必要はなくなった。どうだ竜崎。僕のデスノートは、こういう使い方をすべきなんだ」
「・・・・・・」

それは、竜崎にとって屈辱的ともいえる声音。
Lとして、幾度となく犯罪者を突き止めてきた。それは、少しでも殺人を減らしたい、
次の殺人こそは食い止めたい、という彼なりの正義感故。
だというのに。
ピピッと音がして、画面上にニュース速報が入った。
見なくてもわかる。これは、先ほどの殺人犯が死亡したというニュースだ。心臓麻痺。もちろん、キラの仕業。
殺人を減らすために尽力してきたはずの自分が、
己の背で行われた殺人すら止めることができない事実に、
竜崎は唇を噛み締めた。血が滲む。だが、今感じている心の痛みとは比べようもない。

「・・・っ、あ、あっ・・・!」
「不満そうだな、竜崎?」

中断されていた動きを突然再開されて、竜崎は悲鳴のような声を上げた。
無理矢理犯された上、長く中断されていたのだ。十分に濡らされていないままの内部は苦痛しか齎さない。
けれど、己のすべてを手中に収める相手に、彼が抵抗できるはずもなく、
竜崎は苦痛に耐え、彼を悦ばせる為だけに甘く濡れた声を上げる。
極力、何も考えないよう努力した。
今、この男が行った殺人のことなど。考えれば考える程に、
己の存在が許せそうになかったから。

「っあ・・・、ラ、月く・・・!」

耳を塞ぎたくなるような、そんな声音。
普段は、そのプライド故に、
よほどのことでもなければなかなかこんな声を上げることがないだけに、
月は何かを感じて微かに表情を歪める。
それはまるで、現実逃避でもするかのような。
全てを忘れ、考えないようにするための演技のような。

「顔を見せろ、竜崎」
「っ・・・」

男の肩に顔を埋め、嫌悪感を無理矢理押し隠していた竜崎は、
取り繕う間もなく乱れた黒髪を強く引かれ、男の目の前にその濁った色の瞳を晒される。
頬が染まった。羞恥などではない。
己に対し、全く人権を無視した暴力を振るう男に対する怒りと、
そんな男から逃れられずにいる自分に対する憤り、それだけ。

「・・・ふん。気に入らない、って顔してるな」
「・・・・・・」

睨みつける。
当たり前だ。今まで一度だって、キラに共感を覚えたことはない。
ましてや、殺人を肯定しろ、などと。出来るわけがない。だからせめて、何も言わずに耐えていた。
だというのに、

「・・・いい加減、素直になってもいいんじゃないのか?」

心まで、己にそぐわなければ気に入らないというのか。

「・・・・・・」
「・・・全く、お前はやっぱりLだよ。いつになっても、キラの敵。―――邪魔だよ、お前」

吐き捨てるように。己の見下す視線に、けれど竜崎は逆に笑いたくなった。
邪魔?有り難い。いっそ、殺してくれていいのに。
もう、これ以上は耐えられない。憎んでも憎み足りない男の傍らで、
彼に生かされているなど、馬鹿げている。
どんなことがあっても己を命を投げ出そうとは思わなかった男の、死亡願望。
だがもちろん、現実はそう優しいものではない。

「跪け。」

抵抗できない男の命令に、唇を噛み締めた。
ここに来て、何日が過ぎたろう。条件反射のように、身体が勝手に動き出す。
竜崎はソファを降り、膝をついた。一瞬だけ躊躇って、
両手をつく。途端、頭上に激しい衝撃が走った。

「っぐ・・・!」
「言えよ、竜崎」

足で、頭を踏まれていた。体重を容赦なくかけてくる男に、竜崎は必死で抵抗する。
目の前には、板張りの床。力を抜けば、頭蓋ごと潰されてしまいそうだった。

「っやめ・・・月く・・・っ!」
「違う」

ぐっ、と床と顔との距離が近くなる。
頭がガンガンと鳴った。
不健康な生活ばかりを送っている竜崎の体力が長く続くはずもなく、
ついに顔が床に触れる。

「っ・・・!!」
「―――月、じゃない。キラと―――・・・」

男の言葉に、息を呑む。

「―――キラ様と言え。そうしたら、許してやるよ」
「・・・っぐ・・・!」

あまりに屈辱的な命令だった。竜崎の指が、血が出るほどきつく床に立てられる。
月は、楽しげに踏む力を強めていく。鼻の頭がかすった。ほら、早くしないと顔が潰れるぞ、とは残忍な男の声。
逃れたかった。男の凶行には幾度となく苦しめられている。
そうして、その度に屈辱を受けてきた。今更だった。今、男を形だけ崇めたとて、何が問題だというのか。
だが―――。

「・・・っキ、ラ・・・」
「キラ様、だって言ってるだろ」
「っく・・・!」

キラ様、などと。
言えるわけがない。世の中の馬鹿なキラ崇拝者たちと同じように、
この憎くて仕方ない相手を崇めろというのか。
馬鹿げている。耐えられない。

「・・・キラ、さ、ま・・・」
「聞こえないよ」

ようやっと搾り出した声音はか細く、ますます月は機嫌を損ねる。
男の力に抵抗しきれなくなった竜崎は、肩から床にくずれ落ちた。とっさに横を向いた頭を押さえつけられる。
頭が割れそうだった。
思考すら、失ってしまいそうなくらいに。

「・・・・・・キラ、様・・・」
「もっとだ」
「っキラ様・・・お願っ・・・キラ様・・・!」
「・・・ふん」

漸く観念したように叫ぶ竜崎に満足したのか、
月は足を降ろし、そうして今度は頭を上げさせた。
強引に引き上げられ、竜崎の顔が苦痛に歪む。無意識のうちに、灰色の瞳に滲む涙。
プライドも何もかもをズタズタに引き裂かれ、
竜崎にはどうすることもできない。

「今度から、何か言う時には語尾にキラ様、とつけるんだ。わかったか?」

頬を、透明な雫が伝った。
見開かれた瞳には、残酷な命令に対する絶望の色。

「返事はどうした」
「は、・・・はい・・・」
「キラ様、だよ」
「・・・・・・はい、キラ、様・・・」

なんて。
なんて残酷な。
月は唇を歪め、ひどく酷薄な笑みを浮かべ、掴む手を離した。
床に崩れ落ちる、力を失った身体。頭の上で、己を見下すように嗤う声音。
このまま、自由が訪れるわけもない。
再び、ソファへ腰を下ろす男を、竜崎は呆然と見つめた。
男は、無造作にリモコンを弄ると、報道番組もとうに終わってしまっていたTVを消した。
足を組む。ローブの隙間から男のそれが目に入り、とっさに竜崎は顔を背けた。

「来い、竜崎」
「・・・はい、キラ様」

重く、自由に動かせない手足を引き摺って、
竜崎は月の足元へと跪いた。

「舐めろ」

何を、など、言わなくてもわかる。
唇が震えた。悔しいのかきつく握り締められる拳。だが、なにもできない。
竜崎には、何も。

「は、はい、キラ様・・・っ」

一度瞳を濡らした竜崎の声音に、普段の滑らかさはない。
だが、そんな竜崎をこそ、月は愉しんでいるのだ。
自ら男の中心に顔を埋める行為が、ひどく苦しかった。
まるで、己が望んでしているかのように、
赤黒く怒張した男の欲を口内に招き入れ、舌で幾度となく舐め上げる。
ひどく質量の増したそれをすべて含み切るのは不可能で、せめて先端だけでも、と口を開けてみるものの、
そんな中途半端な行為で男が満足するはずがない。
眉を寄せ、苦痛に耐え続ける竜崎の後頭部を掴んだ月は、
そのまま喉を貫く勢いで彼の口内を犯し始めた。

止め処なく、頬を汚す涙。
胸の奥から湧き起こる、内臓が逆流するような激しい嘔吐感は、
けれど男の楔に塞がれたままではどこにも行き場がない。

「んぐ・・・っ!!!」
「もっと真面目にやれよ。こんなもので僕が悦ぶとでも?」
「っあ・・・が、はっ・・・」

鼻先に感じるニオイがきついだとか、
舌先に感じる体液が苦いだとか、
もはやそんなレベルではない。
例えるならば、全身が犯されているような、そんな感覚。
一糸も纏わない、獣のような格好で、
両手両膝を床にし、求めるように男の股間に頭を埋める。それが、どれほどの屈辱か。
しかも、キラ様、と崇めさせられて。
竜崎の全身が、ズタズタに引き裂かれたようだった。
文字通り、竜崎は男の成すがままだった。
数十回の抽挿ののち、月は己の精を竜崎の喉に解き放った。
月が手を離すと、
竜崎は完全に力を失った身体を、どさりと床に預けた。

「・・・ちっ」

ほとんど、死に掛けといってもいい状態。
けれど、そんな様子の竜崎を気にかけるどころか、
足下に崩れ落ちたモノにひどく愉しげな表情を浮かべると、
そのまま月はソファを立った。
竜崎はぴくりとも動かなかった。月の視線があってもなくても、
全てを支配されているのと同じこと。大人しく、男が戻ってくるのを待ち続けるだけ。
しばらくして、月は手に皿を持ってやってきた。
乗せられているのは、竜崎が欲するもの。
自然と、涎が溢れてきた。散々痛めつけられた肉体は、自身の欲望に忠実だ。

「ご飯の時間だよ、竜崎」
「・・・っ、あ・・・」

砂糖菓子やフルーツ、チョコレートや焼き菓子。
そういえば、朝に食べさせてもらって以降、今の今まで何も口にしていなかったことを思い出す。
意識してしまえば、もう竜崎の身体は空腹に耐え切れなかった。
ただでさえ最近は月が居座っていて、
彼の許可なしには何も口に出来ないでいたのだ。
竜崎は男を見上げた。
拒否することなんて、出来ない。
飢餓の苦しみに比べれば、プライドを手放すなどいとも容易いことなのだと、
つい最近知った。

「・・・キ、ラ、様・・・」

だが、竜崎自ら望んで口にした懇願に、
月は唇を歪めただけだった。
手にしていた皿を竜崎の目の前の床に置きながら、
食べることを許さない。
竜崎は真っ赤に腫らした瞳で男を見上げた。
月は、口角をただ持ち上げるばかり。

「じゃあさ、竜崎」
「・・・?」

腕が伸ばされ、月はテーブルの上のものを手に取った。
反射的に、竜崎は首を向ける。そうして、一瞬にして強張る表情。
月はますます愉しげに肩を震わせた。
手に取ったそれを、竜崎の鼻先に突きつける。
それは、デスノート。
殺人鬼キラの、最悪の凶器。

「僕への忠誠の証に、お前が名前を書いてみてよ」
「・・・っな・・・!?」

―――まさか。
まさか、そんなこと、できるわけがない。
竜崎の瞳が、恐怖に揺れた。
傍で行われている殺人すら止められず、殺人幇助とも取れる行いをしている自分に
嫌悪すら抱いているというのに、
今度はさらに、自らの手で罪を犯させようというのか、この男は。
無理矢理ペンを握らされる右手が震えて仕方なかった。
書ける、わけがない。
自ら、殺人を犯すなど。

「・・・・・・っ、く・・・」
「お前の手で、犯罪者に裁きを下してみろ。お前だって、殺したい犯罪者の1人や2人、いるだろ」
「・・・っい、嫌、です・・・・・・っ」

抵抗が無駄なことくらい、解っているのに。
それでも、竜崎は首を振った。それくらい、耐えられなかった。
罪を犯すことが、ではない。キラと同じ方法で、キラに命じられて、キラとして裁きを下す。
己が、一番憎い存在と同じ行為を犯してしまうことが、
苦痛でならなかった。
だが当然、それを月が許すはずもないことぐらい、わかっている。

「ふーん。そういう態度取るんだ?」
「・・・っかはっ・・・!!」

肩を強く蹴り飛ばされ、力の入らない身体は固い床の上を転がされる。
更に鳩尾の辺りに衝撃を受け、竜崎は咳き込んだ。
溢れ出る、赤い色。
口の端から止め処なく流れ出すそれが、床すら汚していく。

「じゃ、これもいらない、ってことかな」
「・・・・・・っ、あ・・・」

皿の上に乗せていた、ひどく甘い香りのする生菓子を、
誘惑するように竜崎に見せ付ける。
欲求と嫌悪の板ばさみに揺れる竜崎をそのままに、
月はそれを己の口に放り込んだ。

「美味しい。」
「っ・・・・・・」

床に置いていた皿を、再び手に取って。
竜崎の目の前で、月は愉しげにそれを食べ続ける。
朝からの絶食で耐え難い程の空腹に襲われていた竜崎にとって、
それはひどく酷なもの。
苦しかった。
思考力の落ちた頭では、デスノートに名前を書くこと以上に苦しいことのように思えた。

「・・・ライ、・・・!」
「キラ様、だよ。まったく・・・。そんなんじゃ、今夜の餌はオアズケ、かな」
「・・・・・・っや・・・!」

震える手を必死に伸ばし、月の足首に縋ろうとするものの、
月の脚は容赦なくその手を踏みつける。
苦痛の声も、上げられなかった。

「・・・エサが欲しかったら、名前を書くことだな。そうだ、さっき報道してた強姦強盗殺人犯―――アイツがいい」
「っ・・・く・・・」

ビリ、と紙が破かれる音。
目の前にデスノートの1ページとペンを転がされ、
竜崎は息を呑んだ。
再びそれを握らされれば、竜崎は脅えるしかない。

「書いたら、許してやるよ。それまで、コッチからは、オアズケ。」
「・・・っう・・・」

月の指先が、うっとりと竜崎の唇を撫でた。
そうして、背後へと回る。
ぐったりとうつ伏せに倒れ込んだ男の腰を高く上げさせられれば、
何をされるのかは歴然だった。
だが、

「・・・あああ―――っ!」

感じたことのない質量のモノが体内に押し込まれ、
竜崎は絶叫した。
それは、快楽などではない、純粋な苦痛。
息もまともに出来ない程の苦しさに、それでも無理矢理首を背後に向けてみれば、
己の後孔から見えるだけで20cmもありそうな程の物体。
生身ではない、苦痛を伴う硬質さと異常な太さは、
竜崎を恐怖のどん底へと突き落とした。
これ以上、奥へと押し込まれたら―――。
己の内臓はおそらく、裂けてしまうだろう。

「っ痛・・・!」
「面白いだろ。これ、一応飴だよ。全長30cm以上もあるけど―――」
「や・・・やめっ・・・ライ・・・っ!」
「美味しい?」
「・・・!!!」

これほど辛いと、痛いと訴えているにも関わらず、
月は耳に入らないとばかりにその凶器じみたモノの抽挿を繰り返す。
内部に押し込まれるたびに深く、深くを抉るように刺激され、
竜崎は内部から襲う激痛に耐え切れず腹を押さえた。
だが無論、
竜崎がどれほど苦痛を訴えようと、
男は許してなどくれないのだ。
この、目の前に在るデスノートに己の手で犯罪者の名前を書く、それ以外には。

「・・・っ、く・・・」
「さぁ、竜崎。お前の手で、犯罪者を裁くんだ」
「・・・・・・」

朦朧とした意識の中、竜崎はデスノートを睨み付けた。
数々の人間を裁いてきただろうそれは、
竜崎にとって憎むべきもの。
しかも今、キラによって、それを使わせられようとしている。
激痛と飢餓はもう限界。男に与えられる屈辱も、また。
―――耐えられない。
ほとんど理性の残っていない竜崎の頭は、
無意識に手を伸ばしていた。
力の入らない指で、ペンを握って。
そうして、一文字一文字、名前を書いていく。
だが、それは先ほど報道された殺人犯の名前などではなかった。

「っ・・・、は、はは・・・っ」

掠れた声音が、壊れた笑い声をあげた。
竜崎がデスノートに書いたのは、他でもない、己の名前。
ノートに書かれたことは、取り消すことなどできない。
後は、訪れる死を待つのみ。
あと、40秒。
下肢を襲う苦痛は増すばかり。
けれど、それももう、あと少しで終わる。

「竜崎・・・」
「・・・・・・キ、ラ・・・」

言葉は、紡げなかった。
その代わりに、竜崎は再び崩れ落ち、床に頬を押し付けたままで、
口の端を歪めた。お前の支配など受けてたまるか、と。
今まで、何度も死を意識し、自らも何度も死のうとして、実際舌を噛んだこともある。
だが、今度こそ最後。
もう、キラに苦汁を舐めさせられる日々も、終わる。

「―――っぐ、・・・」
「ふっ・・・竜崎、お前は本当に、馬鹿だ」

下肢に深々と押し込んだまま、月は竜崎を抱き締めた。
そうして、唇を重ねる。
気まぐれな優しさも、絶望に身を浸した竜崎には、ひどく心地のよいもの。
あと、15秒。
苦痛も、快楽も、すべてがあと数秒で、終わる。
漸く安らぎが訪れた、とでも言うように、
竜崎は瞳を閉じた。
ふっと、意識が遠のいた。





ぐったりとした竜崎の身体を、夜神月は抱え上げた。
部屋の隅の、ベッドに連れて行く。静かに息をする彼をひとしきり見つめて、
そうして、再び竜崎の倒れていた場所へ。
床には、ただの紙切れ。震える文字で書かれているのは、竜崎の"本当"。
月は唇を歪めた。
それは、竜崎という男に出会ってからというもの、
一番欲していた真実。

「本名を有難う。」

ベッドサイドに腰を掛け、口付ける。
お前の"本当"に免じて、許してやるよ、と囁く月に、
けれど竜崎は、
こんこんと眠り続けていた。





end.





Update:2006/12/17/MON by BLUE

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