PHASE-49 レイ



やべぇ・・・あと40秒だよーーーー!!
レイ・・・レイ・・・レイ・・・(大泣)フォ―――――(0∀0)―――――ウ!!!!
あと15秒・・・死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ・・・(俺)

いや、ホント3時間前くらいから胃がきりきりしてきましてねぇ・・・
大変ですね。別にタイトルが「レイ」ってだけで、
こんな最終話2回に、まるまる「ミーア」のごとく尺使うわけないのに・・・
新規カットとかさぁ・・・
期待しちゃ駄目ですか?もう、どうにかラウレイギル関連明かしてくれよと・・・!!
ああ、やっぱり期待しちゃう・・・駄目だな、俺・・・

そんなこといっている間に、もう、15秒前で・・・始まりました、デス種。



今日は行きます、全台詞起こしです。あ、もちろんメインキャラの。
もちろんコメント付で。さぁ、いきますよ!!



【アバンタイトル】



さすがは最終回前。やっぱいくらなんでも回想はやらなかったか(笑)
レイの「クローンだからな」とかやるかと思ったがwとりあえず、キラ様とアスラン、出撃ですね。


アス「要はやはりこの一次中継ステーションだ。まず、これを落とさなければ、また、いつどこが撃たれるかわからない」
キラ「うん。」

メイ「目標まで180」


デスティニー、レジェンド発進。
レイ・・・凛々しいよ、ホント・・・。そしてシンは、まだ戸惑いの顔。
もう、なんかレイのその強さが、どこから出てくるのか。
シンを食っちゃうほどのバックボーンと、そしてかっちょよさに、主人公みたいだよ、レイ!!
シンにもどうしてちゃんと尺をとってやらなかったのか・・・
今更ながら悔やまれる。もちろん、レイにもだよ!!

そして、タリア、アーサー、ブリッジからそれを眺める。
タリアは腕組みをして、難しそうな顔。・・・ミネルバから彼らを離す事が、
どれほどの戦力喪失か、わからない議長でもなかろうに。
捨て駒にされた?いや、でもたとえそうでも、ザフトである以上、命令に従うのみ。
ザフトのために。コーディネイターの未来のために。
そしてルナマリア。
1人で心細い女性。でも、それでも戦う。戦い抜く。
何が正しいのか、間違っているのか、わからない。それでも、戦うしかないのだから。


ネオ「足の速い二隻が先行して、中継ステーションを落とし、オーブ旗下の主力が、レクイエム本体を破壊、か・・・。近くには、ザフト月機動艦隊もいるってのに、やれやれだな。」
魔乳「・・・でもやるしかないわ。彼らに負けたくなければ。」


もはやなにも言うまい、ネオとマリュー。
ネオは何も知らない。わからない。強く平和を願い、そこにいるわけではない。
だが、平和を願うAAに共感した。マリューの支えになると決めた。
だから、そこにいる。それだけ。深い意味などない。
支えになるのならば、どんな危険な戦いでも厭わない。そのどこかふざけた、けれどしっかりとした口調は、確かにマリューの心の支えになるだろう。


ラク「勝敗を決めるのはスピードです。敵の増援に包囲される前に、中継ステーションを落とします」

「目標まで150」
メイ「ザフト軍防衛線、光学映像、出ます」


ラクスも、本気。
人は戦っていいのだと、屈するべきものではないと、断言した。
人の自由を手にするために、弾圧から逃れるために、その野望を阻止するのみ。
人は自由の上に、平和を手にすることができる存在。
そう願い、彼女らはまた戦場を駆ける。


「議長、アークエンジェルとエターナルが、ステーションワンに接近中」
「ダイダロスにもオーブ艦隊を中心とした、ナスカ、ローラシア級、ならびに地球軍艦隊が」


議長、何を見ているの?
自分の目指す、世界の具現を?隊長の心を宿した、形見のチェスを?
絶望のうちに散ったラウに、自分が作った新たな世界を、一番傍で見せてやりたいと?
そう願い、貴方はここまで強引にことを推し進めるのか。
クルーゼとの、心の対話。
私の願いは叶うだろうか?いや、君ならば今でも馬鹿にするかい?
・・・クルーゼ。
どんなことがあっても、議長は彼を想い、そして新たな世界を夢想するのだろう。


議長「わかっている。ミネルバとゴンドワナ、月艦隊の半数をステーションワンへ回せ。残りは、ダイダロスのローランの下に」
「はっ!」
議長「ステーションツーはどうなっているか」
「接近する艦影あり。数2、レッド22チャーリー、距離、120」

問題は、数でも装備でもないのだ・・・。


そう、問題は数でも装備でもない。
あの存在だけ。
ラクス・クライン。そして、キラ・ヤマト。アークエンジェル。エターナル。
自分の邪魔をする、本当に邪魔なヤツラ。
散っていった愛しい者に、そしてこれから散っていく愛しい者に、
ぜひとも見せてやりたい、新しい世界。
あんな哀れな子供たちを生み出すこともなくて済む、優しくて、あったかい世界。
平和。ひたすらな平和を、
そんな世界を望む自分たちの邪魔をする者など許せない。
だから、倒す。
倒さなければ、何も変わらないのだから。


「コンディションレッド発令、守備隊はただちに発進せよ」

問題は・・・


そう、彼らだ。


キラ「ラクス。発進する!いいね!」
ラク「はい。」
キラ「アスラン!」
アス「ああ、行こう!」

虎 「ミーティア起動!総員、第一戦闘配備!」
魔乳「エターナルの前に出る。ゴットフリート、バリアント、起動。ミサイル発射管、全門、コリントス装填!」

キラ「キラ・ヤマト、フリーダム、行きます!」
アス「アスラン・ザラ、ジャスティス、出る!」


戦いを決心した者の力は、強い。
戦うことに迷いがあるならば、以前のアスランのようになってしまう。
彼らは、ラクスによって戦いを肯定された。
己の巨大すぎる力から、力を持つことを恐れ、そして静かに暮らしていたはずの存在が。
ラクスの言葉によって、その力の行使を許可された。
もう、彼らは厭わない。その力を使うことを。
正しい使い方をするのならば、力を使うことは悪ではない。
そう、それが彼らの考え方。

正しさ。正義。人としての道。

だがそれは、誰が決めたのだろう?
己?己自身?
ならば、彼女の言葉は、全世界の皆がそう思うべきものでは決してない。
賛同する者もいれば、反対する者もあるだろう。
そしてそれは、結局、争いを呼ぶ。


シン、レイ、メサイアへ


ラク「通信回線をわたくしに」
メイ「はい!」
虎 「ミーティア、リフトオフ!」

ラク「こちらはエターナル。ラクス・クラインです。中継ステーションを護衛する、ザフト軍兵士に通告いたします。わたくしたちはこれより、その無用な大量破壊兵器の排除を開始します。」

「ラクス様!」
「いや、だが・・・どっちの・・・」
「なにっ!?」


悩めるザフト兵。
だが、いくら彼女が本物であれ、敵なんだよ。
議長の敵。ああ、そうだ。
離反することが正しいだろうか?人として?ラクス・クラインの言葉に従うことが?
先の戦闘で、レクイエムでプラントを破壊された同胞たち。
ラクス・クラインの言葉が本当にそうならば、
なぜ彼女はレクイエムを止めなかったのか。
知らなかった?あれほどの危険分子、ジブリールを匿った、オーブ。
オーブこそ、見限られてもよいほどの国。
だがラクスは、彼らに味方し、あまつさえ撃たれた側のプラントに言う。
大量破壊兵器は、人類にとって無益なものだと。
ああ、確かに無益だろう。
だが、戦うために必要がないと?本当に?
心だけでは駄目、力だけでも駄目。今のザフトは、レクイエムも、ジェネシスも必要なのだ。
敵が居る限り、それは放たれるだろう。
敵がいなければ、もちろん必要ないだろう。
だが、敵はいるのだ。そう、貴方だ、ラクス・クライン。
手を取り合おうとしないのは貴方だろうに。
ただDプランを反対し、敵対する。
敵対するのは、戦わねば己が自由を守れないから。そう、だから戦うのだろう?
だから、こちらも戦う。ありとあらゆる技術を行使して。


ラク「それは人の守らねばならないものでも、戦うために必要なものでもありません。平和のためにと、その軍服を纏った誇りがまだその身にあるのなら、道を開けなさい!」


平和のために。
武器を捨てよというのなら、まず自ら捨てて欲しい。


レイ「議長」
議長「やぁレイ。シンも、よく来てくれたね。」


久しぶりの、議長との対面。
ギルは、満面の笑みでレイを迎えた。そしてシンももちろん。
だが、シンはまだ迷っている。
議長を支持することは、本当に正しいことなのだろうか?
それは、本当に平和のためになることなのだろうか?
だが隣のレイは、それを肯定した。
ならば、自分がすべきことは、たった一つ。



OP



【Aパート】



流れる「vestige-ヴェスティージ-」
引き気味になる、ザフト軍勢。

「ええい、何をしているか!あれはロゴスの残党!議長の言葉を聞かず、自らを頑なに守らんとする、ヤツラの残存勢力だぞ!討て!撃ち落すんだ!!ザフトのために!これは命令だ!」

攻撃を開始する、AA+エターナルvsザフト。


ザフトのために。ここに来て、ザフト軍は、その言葉に縋る。
本当に、この行動が、ザフトのためになるのか?
本物のラクスの言葉に敵対して、そして平和が導けるのか?
だが、悩む場面ではない。現実に、目の前には敵。
彼女らが敵ではないと、どうして言える?
戦うしかないのだ。今は、もう。
そう、そして、
ミネルバも、また。


アビ「艦隊司令部から入電です。」
タリ「ん?」
アビ「現在ステーションワンにて、守備隊とアークエンジェル、エターナルが交戦中。月軌道艦隊、並びにミネルバは、これの支援に向かわれたし」
アサ「あ、アークエンジェル!?」
タリ「・・・・・・。」


ステーションワンでの戦いは、どこの軍にも伝わっていく。
戸惑うミネルバ。そう、アークエンジェルらとはもちろん因縁の深い船。
今、この戦力に乏しいミネルバが、アークエンジェルを討つ支援をせよ、と議長はいう。
厳しい、本当に厳しい戦いだろう。
だが、行くしかないのだ。・・・行くしか。


イザ「あいつら〜ぁ!」
ディ「でも、連絡ないのは当たり前だぜ?俺たちはザフト軍なんだからな、やっぱり」
イザ「わかっている!ともかく発進だ!!とっとと船を出せ!」
「はいっ!」


だが、ザフト軍でも、彼らに味方したい者達はいる。
イザークとディアッカ。前作で共に戦った、盟友とでも言うべき存在。
ラクスの言葉も、そして彼女と共に居る彼らの想いも、わかっている。
同じく、平和を目指すために、彼らは力を貸すだろう。
彼らの生き方は、ザフト軍人としては間違っているのかもしれない。
けれど、一番後悔しない、真っ直ぐな生き方ではなかろうか。
正しいこと、間違っていること。
常に見据えて、自分の道を選べる立場になれることが、一番いい。本当は。
だがもちろん、彼らの中には、盟友のよしみ、という気持ちが多分にあるだろうけれど。
そう、だから、それを持たないザフト軍は、ただ心を揺らされつつ、
それでもアークエンジェルらに敵対してしまうのだ。


議長「どうしたね、なんだかあまり元気がないようだが。」
シン「あ・・・、いえ」


気にするレイ。
レイは、無表情の下で、いつもシンの言動を気にしていただろう。
議長に反対する言葉を言いやしないか、反発しないだろうか。
でも、今は違う気がする。
シンを信頼し、共に戦ってくれる存在と認め、自分の話を打ち明けた。
レイにあるのは、シンへの信頼なのだ。
隣でシンの言葉を聞きながら、レイは一心でシンの肯定の言葉を待っているだろう。
彼が不安なのはわかっている。だが、もう、時間がない。
レイにとって、自分の後を任せられるのは、もうシンしかいないのだから。


議長「また大分色々とあって、戸惑ってしまったかな?」
シン「・・・はい・・・」
議長「確かに、アーモリーワンでの強奪に始まって、ユニウスセブンの落下、そして開戦から、こんな事態にまでなってしまったのだ。誰だって戸惑うだろう。だが、そんなやりきれないことばかり続いた、この戦うばかりの世界も、もうまもなく終わる。」
レイ「はい」
議長「いや、どうか終わらせてくれ、というべきかな。・・・君たちの力で。」
レイ「はい」


レイは、常に議長を肯定する。
だがそれは、唐突な議長の行動を、無条件に肯定するものではない。
長い、長い間議長を見てきた。ラウを見てきた。そして短い自分の命に苦しんできた。
そのすべてに救いを見出す議長の理想を、ずっと傍にいた彼が肯定しないわけがない。レイにとって、一番の夢が、彼の理想の実現だ。
だが、シンは違う。
初めて議長の真意を明かされ、当然戸惑うだろう。
隣のレイは、常に彼を肯定する。
彼の話しを聞いても、議長を肯定する要素しか見つからない。
シンにとって、レイの言葉は絶対なのだ。
彼を否定する情報を、彼は手にする術がないのだから。
だから、シンは、迷い、迷いながらも、議長の言葉に、耳を傾ける。
その甘い言葉に、騙される。
自分で決めたこと。だが、それは無意識のうちに引かれたレールを走っているだけ。
だが、それこそがシンの運命なのだろう。
かわいそうな、本当に可愛そうな子だ。


エターナル、AA、ミーティアの奮戦

ミリ「右舷より、ミサイル4!」
魔乳「回避!ヘルダート、撃てーー!!!」
ラク「戦闘を止め、道を開けなさい!このようなものは、もう、どこに向けてであれ、人は撃ってはならないのです。下がりなさい!」

「っ・・・」
「田中!何をやっている!」
「・・・っ!」


ラクスの言葉は、もはや虚しい以外の何物でもない。
なぜならば、奇麗事だから。
どこに向けてであれ、人は撃ってはならない。そう、撃たなくてもよいならば、誰も撃たないだろう。
だが、現実にこうして敵が居る限り、必要のないものではないのだから。
ザフト軍vsオーブ軍。今更、和解の余地はない。


議長「今、レクイエムのスペーションワンが、アークエンジェルとエターナルに攻撃されている。」
シン「えぇっ?」
議長「私があれで、なおも反抗の兆しを見せた、連合のアルザッヘル基地を撃ったので、それを口実に出てきたようだが・・・、いや、全く困ったものだよ。我々はもうこれ以上戦いたくないというのにね。これでは本当に、いつになっても終わらない。」


戦いたくない。それは誰だって同じこと。
だからこれで終わりにしようと、アルザッヘルを撃った。
だが、ザフトに敵対する者がすべて排除されたわけではない以上、反発は起こり、
敵は出てくる。
仕方のないことだ。敵であるものを全て滅ぼせば、確かに戦いは終わるだろう。
誰も、敗北などしたくない。だからまだ戦いは終わらないのだ。
議長はオーブが撤退すれば終わるのに、という。
オーブは議長を止めようと、戦う。
仕方なく戦っているのは、議長のほう。だが、オーブは自由を求めて、戦うのだ。
戦いを肯定し戦う者は、強い。
どうやって終わらせられるだろう、この連鎖を?


レイ「はい。でも、仕方がありません。彼らは言葉を聞かないのですから。今此処で万が一、彼らの前に我々が屈するようなことになれば、世界は再び混沌と闇の中へ逆戻りです。嘆きながらも争い、闘い続ける歴史は終わらない。変わりません。そうなれば、人々が平和と幸福を求め続けるその裏で、世界はまたも必ずや、新たなロゴスを産むでしょう。誰が悪いわけでもない。それが今の人ですから。俺はもう、絶対に世界をそんなものにはしたくありません。ようやくここまできたのです。」
シン「レイ・・・」


レイの言葉に、シンは驚く。
いや、驚いたわけではないだろう。彼の信念の強さに、感嘆したのだ。
自分は何も考えていなかったと、何も考えず、ただ自分の行動が平和を守るためのものと信じて戦ってきただけ。大きな視野を持ち合わせていたレイに、シンは目を見開いたのだろう。
その、心の強さに。
その、言葉の力強さに。
クローンであること、短命であること。
彼のそんな辛い背景が、平和への渇望を生み出した。
では、自分は?
問いかけてみても、自分にはなにもない。
ただ、家族を殺された、憎しみだけ。
そして、その原因は、平和と幸福を求めながらも、人が戦い続けたからなのだ。
今もまた、こうして戦っている。
それが、現実。
ならば、自分はどうすればいいというのだろう。
ここに、本当の平和のために、命を燃やす者がいるというのに。


レイ「デスティニープランは、絶対に実行されなければなりません。」
議長「そうだな。」


デスティニープラン。その恐ろしいプランが正しいか間違っているかなど、
シンにはわからない。わかるはずもない。
だが。
ここに、自分の夢見た平和を渇望し、その願いを推し進める者達がいる。
どうして、彼らを支えない理由があるだろう?


なおも戦い続ける、AAらvsザフト。

仕方ない。人の命を奪うのも。そうして、アスランとキラは、不殺も忘れて、艦隊を潰していく。
人の自由を奪うもの。それへの抵抗ならば、戦ってもいいのだ。
それが、人なのだから。


アス「ええいっ!!!」
「うおわあああっ!!」
キラ「アスラン!」
アス「ああ!」
キラ「・・・・・・・・・っ!!」
アス「っ!?」

ミネルバ、攻撃開始。

キラ「ミネルバ?!!」
アス「―――っ!」



議長「君はどうかな、シン。」
シン「えっ・・・」


そして、やがてシンに、話が振られる。
もちろん、レイもシンを見た。レイも議長も、同じくシンを頼みにしているのだ。
シンの、そのSEEDとしての力を。
切望する平和。それは、共に同じはずのシン。
レイは、そんなシンを導いてきた。議長と、自分が目指す「平和」に。
それが、本当にシンが望んだものなのか、はたまた彼の望んだ平和ではないのか、
そんなことは意味がない。
平和の定義は1人1人違う。だが、レイはシンに、
自分と同じ平和を望んで欲しいと思っただろう。彼と共にいて、数年。
そして、今。
シンの最後の、究極の選択。
レイもまた、固唾を呑んで見守った。


議長「やはり君も同じ思いか?」
シン「あ・・・、俺は・・・」


シンの心は、本当に揺れていた。
隣のレイの視線。レイの心。今になって、漸くわかったレイの本当の心。
彼が自分を信頼してくれているのも知っている。
自分も彼を信頼している。
ならば、自分はどうすればいい?共に、平和の望む立場なのに。
そんなシンの心に、あのときのレイの言葉が蘇った。


〜回想〜

レイ「実際、俺にはあまり、未来はない。・・・テロメアが短いんだ。生まれつき。俺は・・・、クローンだからな」

シン「っ・・・」

レイ「キラ・ヤマトという、夢のたった一人をつくる資金の為に、俺たちは作られた。」
シン「はあっ!?」
レイ「恐らくはただ、出来るという理由だけで。だがその結果の俺は、・・・ふっ・・・、どうすればいいんだ?父も母もない、俺は俺をつくった奴の夢など知らない。人より早く老化し、もうそう遠くなく死に至るこの身が、科学の進歩の、素晴らしい結果だとも思えない。」
シン「レイ・・・」
レイ「もう一人の俺は、この定めを呪い、全てを壊そうと闘って死んだ。だが誰が悪い?誰が悪かったんだ?俺たちは誰もが皆、この世界の結果の子だ。・・・だからもう、全てを終わらせて変える。俺たちのような子供がもう二度と生まれないように。だからその未来は、お前が守れ。」


レイの言葉は、ただ、真っ直ぐだ。
そして、それはシンの心を打つ。彼の愛した、ステラの存在と共に。
ただ、人の欲望のために、生み出され、作られた存在。そうしてただ身勝手に利用され、個人の人としての権利など保証されない生き方。
そんなのは、絶対間違っているはずだ。そう、シンはそう言ったのだ。過去、あのロドニアのラボを見て。
そんな世界を、レイは変えようという。
その短い命で、全てを終わらせ、そして変えるという。
もう、こんな子供が生まれないようにと、彼は、彼がいない未来のために戦っている。
どうして、それを否定できる?
シンも、誰も、彼のその悲愴な決意を、止められるものはいないだろう。
キラや、アスランでさえも。
彼の決意は止められない。できるのは、Dプランの否定だけ。
だが、シンにとってDプランの是非は問題ではないのだ。
レイと議長が、Dプランが唯一の平和の道だと言う以上、もう、シンには否定する術がない。
キラやアスランと違うのは、ここだ。
Dプランを否定できない以上、シンの道は決まったようなもの。
そして、「お前が守れ」・・・。こう諭されて、誰が嫌だと言えるだろう。


シン「はい、俺も、レイと同じ思いです。」

待っていた、言葉。
レイもほっと、安堵の笑みを浮かべた。



【Bパート】



アークエンジェル、攻撃を受ける

ミリ「オレンジ12に、新たに、モビルスーツ4!」
魔乳「取り舵10!コリントス、撃てぇーーーーー!!!」

ネオ「ネオ・ロアノーク、アカツキ、行くぜ!」
ドム「ラクス様の船を討とうなんて、ふざけた根性してんじゃないか!ええっ!?」


・・・キミタチに聞きたい。
なんでラクス様のために、とか思うの?
そんなにラクス様ってすごい?心酔してんの?
レイがギルを絶対視するよりも、激しくラクスを絶対視してるの、この人たちだと思う。
あんまりにも尺ないよね、このドム3人組も(苦笑)
そして、イザークとディアッカ・・・
だが、もう何も言うまい。
彼らを突き動かすものは、自分たちの理想でも、ザフトとしての誇りでもなにもない。
ただ、彼らなら平和を必ずや導いてくれる、という漠然とした信頼。
言いたいことは多々あるが、それでもきっと、行き着くところは同じだろうという信頼なのだから。


イザ「ああ!?なんだ、あのモビルスーツは!」
ディ「そんなことより、どうすんだよ隊長。俺たちは?」
イザ「ああ!?」
ディ「一応出てって瞬殺されてくる?」
イザ「馬鹿者!そんな根性なら最初から出るな!」
ディ「いや・・・、だって、まぁ・・・」
イザ「俺が出る!」
ディ「はぁ!?」
「隊長!?」
イザ「ボルテールはうしろから支援だけしていろ!いいな!前に出るなよ、死ぬぞ!」
「は、はい!」



そして、なおもバトル中なザフト軍とエターナルとAA。
タリアも、迷うだろう。
議長への不信を、多分に持っているのだから。
Dプランの是非はともかく、こうまで強引に戦火を拡大し、大量破壊兵器で敵軍を圧倒し。
そんな大きすぎる力を目の前に、タリアは迷う。
だが、そんなとき、浮かぶのは、やはりマリューの言葉だった。


アサ「・・・あ、あの、艦長?」
タリ「わかってるわ。」


〜回想〜

魔乳「でも同じですわ。やっぱり先のことはわかりませんので・・・、私たちも今は、今思って信じたことをするしかないですから。」


今思って信じたこと。
願いはひとつだけ。戦争を終わらせたい。ただそれだけ。
こうまで拡大してしまった戦火に終止符を打つには、勝つしかない。
そう思うのは、タリアの、生真面目な軍人としての心。
議長の理想のために、その下で戦い続けるザフト軍。
タリアもまた、シンと同じだ。
Dプランに真っ向から対決できる立場でもなければ、するほど反対視しているわけでもないのだから。
そうしてもうひとつ、
まだ、ギルバートを信じている、最後の心もあったろう。
信じたい、気持ちが。
彼のために、戦いたいという意志が。


・・・私も同感よ。だから、今は戦うしかないわ。終わらせるために。

アサ「あの〜・・・」
タリ「これより本艦は、戦闘を開始する。インパルス発進!全砲門開け。照準、アークエンジェル!!」
アサ「は、はい!」
タリ「ザフトの誇りにかけて、今日こそあの船を討つ!」


だから、タリアは決意した。
自分の大切な子供の未来を守るために、過去、愛した男のために、
そして何より、自分自身のために。
今度こそ、あの船を討つ。


グラディス艦長・・・・・・


マリューもまた、決意する。
タリアの決意を受けて。


ミリ「ミネルバ、来ます!」
魔乳「取り舵10、下げ舵15、ゴットフリート、照準ミネルバ!」

ネオ「ええい!」


ディ「でもどうすんだよ、イザーク・・・」
イザ「今俺が殴りたいのは、アイツだけだっ!!!よくもまたおめおめと、あんな所にぃーーー!!!」
ディ「・・・はぁ・・・」


ルナ「ルナマリア・ホーク、コアスプレンダー、出るわよ!!」


タリア、マリュー、互いに撃ち合い。
そして、ついにルナマリアも出撃した。ルナマリアは、何故戦うのか。
その理由は、まだわかっていない。ただ、軍人であるから、戦う。
彼女が、本当に戦う意味を知るのは、いつになるのだろう。


要塞メサイア、月へ移動中。
シン、パイロット待機室にてデスティニーを眺める。

そしてレイは、盟友ギルバートとの会話を始めていた。
漸くここまで来た―――。レイは、本当にDプランを肯定しているのだろう。
ラウと同じ立場である故に。きっと、ラウの言葉を、彼の心の空虚さを、誰より知っていたのは、レイ。
議長ではない。レイだろう。
強引さでいえば、確実にレイのほうが上なのではなかろうか。
Dプランは、確かに強制力の強いプラン。
だが、それほどまでに強制しなければ、人は平和になれない、その欲望を、
その心を抑えられない存在。
クルーゼは、それを肯定し、そしてそれ故の破壊を望んだ。
レイと議長は、それを否定することで、世界の存続を望んだ。
どうして、こんなに苦しいのだろう。
クルーゼの言う絶望的な人類を目にして、なおも世界を平和を望む、彼ら。
クルーゼは諦めた。だが、それに挑戦するかのように、ギルとレイはDプランを推し進めているというのに。
そう、あれほど否定的なクルーゼを、肯定した存在が彼らなのに、
なぜ平和を望んだ彼らが、AAらに倒されねばならないのか。
彼らは、クルーゼを否定すらできなかったのに。
ただ、戦火を拡大するだけで、結局は彼のいう「愚かな」生き方を辿っているのに。
どうして変革を望むのがいけない。
なぜ間違っているというのだ。
願わくば、レイには、死ぬ前にキラ達の心を少しでも変えさせることが出来て欲しい。
キラたちがああしているだけでは駄目なのだと、平和はこないのだと、
そうして本当に平和を目指す心を、彼らに示してやって欲しい。
僕が今、これからのレイに望むのはそれだけだ。
もちろん、キラたちに同情して欲しくない。彼らに感化され、幸せに死んでいって欲しくもない。
だが、どこかで救いのある未来ならばいいのに、と願うのみ。


議長「ステーションワンはもうまもなく落ちるだろう。だがまあいい。代えはまだある。その後彼らは、おそらくそのままこちらへ来るだろう。なんといっても、数が少ないからな」
レイ「はい」


ギルバートの言葉に、もはや甘い声はなかった。彼を気遣う言葉もなければ、レイもまた。私的な話しをすることも、まったくない。
だが、それはここまで来たからだ。
彼らの望む世界も、もう目の前。あとは、「彼ら」を落とすだけだ。
「彼ら」を落とさねば、意味がないのだから。ギルバートの思いも、レイの思いも。


だが、そうやって見つめる彼らの視線の先では、またドラマが起こっていた。
ルナマリアと、メイリンの再会。
だが、今更どうしろというのだろう。敵同士。
ルナマリアは、メイリンを討てずに、その攻撃の手を緩めるだろうか。


ルナ「ええい!!」

え・・・インパルス・・・。お姉ちゃん!

ルナ「これでいいのよね?これでいいのよね?・・・シン!」


迷いの中、心の中のシンに問う。
拠り所が欲しかったのだろう、彼女は。
アスランをかつてストーカーしたことで、議長に対する不信を持ってしまった彼女は。
アスランに脱走され、なおさらに、議長に対する不信を強めてしまった。
そうして、彼女の不信に反比例して、シンは議長を信じた。
レイは絶対のように議長の道を示した。シンは何の疑問もなくそれに従った。
ルナは何もいえなかった。もう。そして、孤独だった。
だから、せめて。
シンに縋りたかっただろう。シンを信じたかったろう。だから、シンの名を呼んだ。
けれど、彼女は今、自分で考えることを余儀なくされる。
メイリン―――。ザフトと敵対してしまった、大切な妹の、存在。


メイ「お姉ちゃん、やめて!!」
ルナ「っ・・・、メイリン!?・・・エターナルに・・・?」
メイ「なんで戦うの!?なんで戦うのよ!どのラクス様が本物か、なんでわかんないの!?」
ルナ「・・・あ・・・」


メイリンだって、ルナマリアのような立場だったら、きっと多少疑問は持っても、
その着ている軍服のままに、ミネルバで戦ったであろう人。
だが、AAに行ってしまった。
だからこそいえる言葉に、ルナマリアは戸惑う。
だが、それはルナマリアの命取りなのではないか。
戦場では、迷ったものは負けだ。

だが、メイリン。ラクスが本物か、偽物か、もはやそんなレベルで戦っているわけではないことくらい、わかってほしかった。
ミーアの死すら、目の前で泣いて見ていた子だったのに。
なにかさびしいね・・・


議長「ミネルバや守備隊が、大分消耗させてくれるとは思うが・・・。だがわかっているな。彼らは強い。それで撃てねば全ては終わるぞ。」
レイ「わかっています。」


冷静な言葉。
彼らの言葉は、常にすべての情勢を見据えたものだ。
だから、多少の犠牲も厭わない。
すべては平和のために。
それが身勝手な押し付けの平和だと、彼らは気付かない。なぜならば、彼らもまた、その理想に縋り、生きているのだから。
そして、彼らの知らないところで、小さなストーリーは進んでいく。


ドム「マーズ、ヘルベルト。あいつをやるぞ!いいかい!」
ドム「はいよ」
ドム「おう!」

ルナ「はっ・・・!!」
ルナ「きゃああああーーーーーっ!!!」
メイ「・・・っ・・・!!!」

虎 「キラ達はまだ取り付けないのか!」


あせるアンディ。迫る敵艦。相手はあの――ー

ミネルバ。


タリ「左30度開倒。タンホイザー起動!」


「ミネルバ、陽電子砲、発射態勢!!」
魔乳「っ、しまった・・・!本艦が動けば、エターナルに!!」


タリ「撃てぇーーーー!!」


マリューは、死を覚悟した。
身を盾にしても、エターナルを守らねばと思ったのだろう。
やはり、ラクスの存在は絶対なのか。
まぁ、本当はそんな意識が働いたわけではないだろう。ただ、己のために誰かが死ぬ。
そんなことが耐えられない人なのだろう。まぁわかっていたことではあるが・・・
そうして、彼女は目を瞑った。
だが―――


ネオ「アークエンジェルは、やらせん!」


やはり、来たか。
不可能を可能にする男。ムウ・ラ・フラガ。そう、マリューの恋仲だった男。
その彼にかつての記憶はない。
だが、やはり彼はムウだったのだ。大切な者を守るために、身を投げ出すのも厭わない。
愛する女を身を張って守って散った、ヒーローのような男。
そして、今もまた。
彼女を庇い、タンホイザーの正面に、立ちはだかった。
だが今のネオは、かつてのムウではない。
ストライクでは防げなかったローエングリンを、アカツキは防いだのだ。
そして―――、奇跡が・・・!


―――マリュー・・・!俺は・・・!


戻る、記憶。
もう、これも何も言うまい。
ヒーロー、ムウ・ラ・フラガが戻ってきたことを、素直に喜ぼう。
皆、君を待っていたのだ。誰もが喜ぶことだろう。
やはり、連合に拾われていたのだな。
あんなミイラの格好で・・・ジブリに見下ろされていたのね('A`)


そして、アカツキ、タンホイザー撃ち抜き。

ネオ「大丈夫だ。もう俺は、どこにもいかない!」
ミリ「・・・!」

ドラグーンでバリア。フィン・ファンネルのめっちゃパクリ。

ネオ「終わらせて帰ろう。マリュー!」
魔乳「・・・ムウ・・・!」


よかったね、マリューさん。
そして、アスランは、感動のイザディアたちとの再会が待っていた。
やはり、どんな立場でも、彼らは君の味方だね。
反発していても、夢は一緒なんだよね。
過去に辛い思いをして戦ってきた者達。平和のを望む心は、皆一緒だ。


アス「ええっ・・・?」
イザ「貴様!!またこんなところで、なにをやっている!!」
アス「っイーザク!」
ディ「なにを、って・・・。コイツ落とそうとしてんじゃんかよ。」
アス「ディアッカ・・・」
イザ「俺が言っているのはそういうことじゃないっ!」
ディ「もういいだろ?そんなことは。それより早くやることやっちまおうぜ。」
アス「え・・・」
イザ「ディアッカ貴様ぁーーーー!!!」
ディ「こいつを落とすんだろ?」


軽いディアッカの言葉が、心地よい気がした。
アスランもきっと、肩の荷が下りた気分かもしれない。



そして、シンは・・・。
メサイアにて、マユの携帯ボイスを聞いていた。
彼の生き方を決めた、彼らの死。
シンは問いかける。自分は、本当にこれで、欲しかった平和を取り戻せるのか?
彼らの死を無駄にしない、平和な世界を築けるのか?
だが、携帯はなにもいわない。
ただ、シンの行く末を、静かに見守るだけだ。



キラ「アスラン!」
アス「ああ!」


ついに彼らは、ミーティアで、一次中継ステーションの破壊を終えた。
議長の言っていたとおりに、ステーションは落ちてしまった。
だが、代わりがあるといっていた議長にとって、
それは大した痛手ではないようだ。
議長の隠し玉。それは、もうすぐ明らかになるだろう。


レイ「少しは休めたか」
シン「・・・あ」
レイ「俺たちもそろそろ出撃だぞ。」
シン「ああ、大丈夫だ。状況・・・ミネルバは?」
レイ「ミネルバも奮戦したようだが、ステーションワンは落とされた。今は、こちらへ向かっているアークエンジェルらを追撃している。」


シンの瞳が曇るのは、ルナマリアを心配するあまりか。
そんなシンに、レイは微笑んだ。もう、レイは彼を操る必要もなくなったのだと思う。
シンは、議長の前で、しっかりと前を見て、彼のために戦うと誓ったのだから。
もちろん、そこには、導いてきた故の後ろめたさはあるかもしれない。
けれど、レイの意志は固いのだ。彼は、本当の意味での確信犯。
平和のために、よかれと思ってやっていることなのだから。
シンを説得したのも、その延長線。
ただ駒だからと、騙したわけではない。
シンの望む平和と、自分の望む平和をシンクロさせるように導いてきただけ。
だから、今は、ただ彼の負担を和らげてやることだけを、
レイは考えてやれた。
レイにも、心の余裕が出てきたということなのではないだろうか。


ルナ「ミネルバ、デュートリオンビームを!このまま行きます」


本当に、ルナがまだ頑張ってくれていてよかったと思う。
けれど、まだ戦うのね。
もしかしたら、レイを殺すのは彼女なのかもしれない。もしくは、相打ちか―――
シンにとっての、最後の良心・・・というべき彼女なのだから。


レイ「心配しなくても、ルナマリアは無事だ」
シン「あ・・・」
レイ「もっと信じてやれ。彼女は強い。」
シン「・・・・・・」
レイ「奴らはこのまま、ダイダロスへ向かう主力隊と合流し、レクイエムを破壊して、オーブのその力を世界中に見せ付ける気だ」
シン「っな・・・」
レイ「そうなればまた、世界は割れる」
シン「オーブは・・・」
レイ「お前が救ってやるんだ。あの国・・。そういうことだ」


レイは、きっと本心なのだろうな。
オーブがそういう国でないことは、重々承知しているのだ。
世界中に見せ付けるためでもなければ、反発を増やすためにいるのではないことを。
だが、「強すぎる力は、また争いを呼ぶ」そういうことなのだろう。
オーブの力は、きっとまた世界を二分し、戦いを呼ぶ。
本当は、違うのにね。中立で、他国に介入しないはずの国なのだから、どの国にも脅威となりうるはずもないのに。
人は、疑心暗鬼だ。
だから、人の闇を嫌というほど知っているレイは、シンに告げる。
オーブを救え、と。その力争いに、オーブを巻き込んではいけないと。
彼の本心は、いつだってシンを貫く。
もう、シンは、袋小路だ。


月のダイダロス基地へ、オーブ艦隊、接近

「目標!距離8000!」

ローエングリン、発射、しかしレクイエムの砲台はバリアによって防がれる

「・・・っ!?」



「これよりメサイア、戦闘態勢に入る。コンディションレッド。繰り返す。これより・・・」
「ネオジェネシス、スタンバイ。」

レイ、シン、出撃準備



キラ「えっ・・・!?」
アス「これは・・・・・・!!」

ミリ「艦長!!オレンジ186より、進行する巨大構造物!」
魔乳「要塞!?」
「ああっ・・・」


メサイアが、月に来ていた。
恐ろしい、移動要塞。物語の最後の舞台は、月エリア。
そして、その要塞の、真の恐ろしさが、今まさに明らかにされようとしていた。


「目標、射程まで、あと20。ニュートロンジャマー・キャンセラー起動。ニュークリアカートリッジ、撃発位置へ」



ミリ「高エネルギー体、収束!!」

キラ「艦隊を!」
アス「くっそぉぉう!!!」



「目標、射程内に入ります!」
議長「撃て。」


ネオ・ジェネシス、発射。
射程上にいたオーブ艦隊全滅。
しかし、なんというか、切ないことだ。
敵対する者は、すべて滅ぼす。結局は、戦争はそれしかないのか。
そして、戦力を削るだけ削って、相手の降伏を待つ。
きっと、いつの時代も、戦争とはそんなものなのだろう。
どうして、誰もこれを止められないのだろう。
相容れない感情、対立。本当に、平和を目指すとしたら、これを覆さねばならないだろう。
Dプランは、そのための力。
強引なプラン。だが、仕方ない。
相手は、愚かな人間なのだから。
そう、こうやって、戦い合うことを止めない―――



議長「次発のチャージ急げ。デスティニー、レジェンド、発進!」

「デスティニー、レジェンド、発進!」

レイ「レイ・ザ・バレル、レジェンド、発進する。」
シン「シン・アスカ、デスティニー、行きます!」


だから、レイとシンは、戦う。
もう二度と、こんなことが起こらない世界を目指して。


虎 「くっそう・・・。あんなものを伏せてあったとは・・・!」

「後方よりミネルバ接近!距離22!」
魔乳「・・・っ・・・」

ラク「・・・っ・・・」



シン「ええい・・・」
キラ「っ!」
アス「はっ!!」



議長「さぁ、今度こそ消えていただこう。ラクス・クライン」


議長の一番の敵は、ラクス・クライン。そして・・・


キラ「アスラン!!」
アス「ああ!行くぞ、キラ!!」

ミーティア取り外し
シンvsアスラン対決、キラvsレイ対決



「キラ・ヤマト、お前の存在だけは、許さない。」(クルーゼ)

レイの一番の敵は、キラ・ヤマト。
そう、大切なあの存在を殺した、キラと、フリーダム。
もちろん、レイは、誰も悪いわけではないと言っていた。クルーゼも笑って死んだ。死ぬ場所を探していた彼が見つけた場所。それに逆恨みする必要もないだろう。
だが、人間が、そんなに強くなれるだろうか?
誰だって、大切な者を殺した相手を、愛せるはずも、容認できるはずもない。
あからさまに憎みはせずとも、嫌なのは当然だ。
そして何より、レイにとって、キラは。
自分たちが目指す平和を、乱す者。
Dプランを真っ向から否定し、敵対する者なのだ。どうして、レイが容認できるだろう?
一番許せないのは、キラだ。
彼の存在のために自分と、ラウが作られたことも、その彼の手でラウが殺されたことも、今また、そんな彼のせいで被害者として生まれた自分が、命をかけて目指そうとしている平和を反対することも。
全て、レイには許せないことばかりだ。
レイ、キラには負けて欲しくない。死んでも、負けて欲しくない。
お願いだ、レイ。
相打ちでも、彼を倒して欲しいと、いつも願っているよ。



というわけで、来週は最終回です。
お疲れさまでした。ここまでよく読んでくれたね・・・ありがとう!!
最後に・・・
どこ「レイ」だったんだろうね?最後くらい?
あと、EDのクレジット、キラ、アスラン、シンの順だったぞ・・・
可哀想に・・・




すいません、ギャグ感想は、むしろブログのほうで(汗)




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