ビタースイート



「グレン、居るー?」

新宿中央官舎の4階、一瀬グレン中佐の執務室のドアが叩かれるのと、
能天気な声が聞こえるのと、ドアが勢いよく開け放たれるのはほぼ同時だった。
グレンはうんざりと顔をしかめた。
机の上には報告書の山。
先日、大規模な旧都市街探索が行われ、
物資探索部隊と渋谷本隊による、生き残った子供たちの捜索・保護を目的とした作戦が決行されたのだが、
そこに、グレンもまた、先遣隊として参加していたのだ。

世界が崩壊してから3年。
1年目は、生き残った人間達がなんとか守り抜いた渋谷の防備を固めるのが最優先だった。
ヨハネの四騎士を退け、壁を築き、結界を張り、建物を修復し、
なんとか生きられる環境を整えたところで、
2年目になって初めて、組織の改変、すなわち日本帝鬼軍が発足された。
日本の政治組織は壊滅し、ましてや影で力をつけていた百夜教が滅びたとなれば、
『帝ノ鬼』が表に出てくるのは当然の流れだろう。
まして今では、かつての一般人達が実在するとは思ってもみなかったであろう、
怪物や吸血鬼が当然のように存在していて、唯一対抗しうる呪術の力がなければ守れない世界になってしまったのだ。
まさかの軍部の台頭。
日本帝鬼軍、などという、名称も、編成も、旧態依然とした国政組織に笑ってしまったのは自分だけではないだろう。
ましてや、トップがあの柊天利だというのだから尚更だ。
何も、
何も変わってはいなかった。
ただ、影で国を牛耳っていた宗教組織が、表舞台に立っただけだ。
名前を変えようが、宗教色を隠し私兵団を軍として名乗らせ、プロパガンダを立てて生き残った一般人達を引き入れようが、
その中身は変わらない。
結局のところ自分は、圧倒的な柊の力に折れ、ここにいるのだから。

がつがつと、勢い込んで歩み寄ってくる深夜に、しかしグレンはちらりと一瞥しただけで肩を竦め、
改めて手元の報告書に意識を戻した。
各分隊の報告書を読み、それをまとめて上層部会議で報告しなければならないのだが、
その会議の日が明日に迫っているのだ。
正直、遊んでいる場合ではない・・・・・・のだが。

「ねぇねぇ見てよ」
「なんだよ・・・俺は忙しいんだ」

言いながら、仕方なく少し顔を上げる。と、
ずい、と目の前に差し出されたのは埃で薄汚れたこげ茶色の瓶のアンプル剤。
栄養ドリンクというよりは、キャップの所にスポイトがついている、医療用のアンプルのようなものだった。
だが、その瓶に付いているいかがわしいラベルを一目見ただけで、グレンは顔を顰めた。

「また下らないモノを持ってきたな」
「グレンが興味あるかなぁと思ってさ」
「・・・あるように見えるのか?」

心底呆れたような表情で深夜を見やる。
本来、調査任務で見つかった使えそうな物資は、すべてまずは本部に回収されるのだが、
深夜はごくたまに(自分にとって)面白そうなモノを見つけると
こっそり懐に入れてしまうのだから、まったくもって迷惑な奴である。
いつかチクってやろうとも思うのだが、
大抵彼がくすねてきた戦利品は、どんな形であれ自分に回ってきてしまうので、
知らず存ぜずで通すのも辛い。
これ以上、自分と彼が親交が深いと勘ぐられるのも嫌だった。

「まーさぁ。僕たち、世界崩壊前までは、それなりにクソ真面目に生きてたじゃない。
 それがこんな滅茶苦茶になった今、ちょっとくらい馬鹿みたいに遊んでもいいんじゃないかなーって」
「お前はふざけすぎだろ」

そもそも、世界が崩壊してしまったからこそ、
多くの脅威に晒されている人間達は、肩を寄せ合って協力しければいけない時代なのだが。
いまだってくだらない話をしている場合じゃない、特に夜とはいえ自分は仕事中で、
しかも差し迫った案件だってある。
理性的に考えれば、到底、彼の誘いに乗るべきじゃないはずなのだが、

「・・・で、誰が飲むんだよ」
「ここはやっぱ、グレンでしょ」
「話にならないな」

再び呆れ返った様子でシッシッと手を払うと、グレンは確認し終えた書類に署名し、印を押した。
何度も言うが、溜まっている仕事が山ほどあるのだ。
その状況で、話を持ってきた深夜自身が試してみるというのならともかく、
何故自分がそんなクソの役にも立たない薬の実験台にされなければならないのか。
付き合ってられない、とグレンは山のように積まれている書類に手を伸ばし、同時に
いつもの癖で眠気覚ましの濃いブラックコーヒーを口に運ぼうとして、

「・・・―――」

気付いた。
特に、味が変わったわけではない。だが目の前の深夜は笑いを噛み殺しきれない顔をしているし、
先ほどまで彼の右手に握られていたはずのそれは既になく、おそらく後ろに回された左手に握られているのだろう。
だが残念ながら、気付いた時にはもう既に黒い液体は口の中に流し込んでしまっていたし、
しかも元々、かなり水位が減っていたから、薬の成分が薄まっているとは思えない。
一体いつ入れられたのか、自分が油断しすぎていたとはいえ、
驚くべきは彼のこういった手際の良さだろう。人の知らない所で小細工を仕掛けるのがいつもの彼の手口だった。
グレンは軽く眉を顰めた。
仕事が残っているのは、この際仕方がない。コトが済んだ後、
無理矢理にでもこの男に手伝わせることを決意して、
グレンは左手で、深夜の襟元をぐい、と掴んだ。これは彼にとっても不意打ちだったのだろう、
簡単に体制を崩す。その次の瞬間、

「っう―――!・・・」

グレンは自分の顔に近づけるように引き寄せた彼の唇に、己のそれを重ねた。
そうしてそのまま、苦いそれを彼の口内へと流し込む。グレンの意図に気づき、深夜は慌てて唇を引き絞ろうとしたが既に遅かった。
彼のコーヒーの味は、間違っても深夜の好みではなかったから、その苦痛も相まって
口の端から含み切れない液体が溢れだす。
だがグレンは、逃れようとする彼の抵抗を抑え込み、容赦なく唇を塞ぎ続ける。
苦しげに、それでもなんとか嚥下するのを指先で確認して、漸くグレンは青年を解放した。
長く酸素を奪われていたからか、既に深夜は涙目だ。
頬を汚す液体を掌で拭いながら、恨めしそうな表情を向ける。

「・・・なんで気づくかなぁ」
「気付かないから飲んじまったんだろうが。このツケはきちんと身体で払ってもらわないとなぁ?」

グレンは、諦め半分、からかい半分の口調でそう言ってやった。
喉の奥がひりひりと熱い。
胡散くさいシロモノだが、もう既に効果が現れている、ということだろうか?
心なしか、深夜の頬も上気したように色づいていて、
結果的には彼のほうが多く呑み込んでしまったはずだから、現れる効果もすごいのかもしれない。
ふと気になって、椅子から立ち上がると今だ彼の手の中にあった瓶を見た。
一応、瓶には英語でdrugとあるから、用法でも書いてあるかもしれない、と後ろを確認していたが、不意に、

「おい、お前、一体どのくらい入れたんだ!?」

後ろのラベルを目にしたグレンは、思わず声を荒げていた。
そこに書いてある用法は、1回に8〜10摘。
手元の瓶は、ほとんど空だ。
ということは、もし彼が拾ってきた時に既に開封済みの物でなければ、
かのコーヒーには大変な量が入っていたことになる。

「え?・・・全部、入れたけど・・・」

だがしかし、深夜の声は、既に覇気がなかった。
それどころか、グレンを見上げる視線はとろんとしていて、ハァハァと熱い息をついている。
大丈夫か?と聞く前にぐらりと傾く身体を慌てて支えるが、
深夜はグレンの肩を借りるどころか、両腕を首に絡ませ、ほとんど全体重を預ける勢いでもたれかかって来てしまい、

「馬鹿が、いくらなんでも早すぎだろ・・・」

グレンは思わず悪態をついてしまっていた。
これは、まったくもって彼の自業自得である。というより、策士、策に溺れる、というやつだろうか?
コーヒーカップには、今だに少し彼のクスリが残っているかもしれないが、
それでも彼が摂取した量はかなりのものだろう。
そして、・・・残念ながら自分も。

「くそ・・・最悪だな」

自分もまた、己の身体の奥が心なしか熱を持っているのを感じて舌打ちをする。
時間は遅いとはいえ、訪ねてくる人間がいないとは限らない。だが、今は念入りに扉に幻術をかけている余裕はなかった。
隣の仮眠室に大の男1人を首に絡み付かせたまま連れて行くのは、それなりに骨が折れる作業なのだ。
だが、それよりも困った問題は、深夜が大人しく抱えられていないからだった。
体内の熱に翻弄され、早くも我慢できずにいる深夜は、
既に今がどういう状況か理解できていないのか、グレンの軍服の前を緩めようと襟元に指を這わせてきていて、

「お前・・・っ、少しくらい待てないのかよ」
「だって・・・身体が熱くて・・・我慢できな・・・っ」

普段なら、こんな情事の時でも、よほど追いつめられなければ余裕のない表情なんて見せない。
だというのに、まだ何もしてない状況で、これほど飢えたような姿を見せつけられて、
グレンもまた、自分の中の劣情を自覚せざるを得なかった。
足早に隣の仮眠室へと連れて行き、息も絶え絶えの青年を簡易ベッドへどさりと投げ出す。
深夜はグレンの軍服の胸元にしがみ付いたままでいたから、2人してパイプ足の固いベッドに転がり込むような形になり、
そうして、再び間近に迫った唇を、今度こそ自分の意思で貪る。
熱い。触れ合う素肌も、唇も、舌も、普段よりひどく熱を持っているようで
どうしようもなく欲情する。肌に絡み付いたままの衣服が邪魔で仕方なくて、
唇を重ねたまま、ボタンを引きちぎる程の性急さで男の軍服を脱がせた。男の手もまた、躊躇いなく自分の素肌を晒していく。
求められている感覚がひどく心地よくて、深夜は少しだけ笑った。
糸を引くようにして唇を離したグレンもまた、ひどく欲望に満ちた、獣のような瞳をしていて、
更に身体の疼きが止まらなくなる。

「ね、グレン、も、入れて・・・?」

もう、我慢できない。
何もかもすっ飛ばして、早く入れて欲しい、あの熱い楔でナカを貫いて欲しいと思ってしまうのは、
明らかにあのクスリのせいだろう。適正量の5倍は軽く超える量を飲んでしまったとはいえ
正直ここまでの効果があるとは期待していなかった。
自分は二度とゴメンだが、いつもあまりこういった事に興味を示さないグレンが、ここまで欲望を露わにしているのだ。
これは今後も使えるかもしれない―――などという邪な考えが一瞬だけ頭を過ぎる。
だがしかし、今の深夜にはそんなことを考えていられる余裕などどこにもなかった。
グレンの下肢を、震える手で探る。
ボトムの下で、それははち切れんばかりに布地を押し上げていて、
おぼつかない手つきでベルトを緩め、そうして解放させた男のそれを手の中に収める。
早く欲しくて仕方なくて。

「グレ・・・っ」
「いい加減効きすぎだろ、お前」

グレンはというと、はは、と可笑しそうに笑いながらも、
深夜の下肢のボトムを下着ごと取り去ってしまうと、乱暴ともいえる手つきで青年の膝を押し上げた。
無意識の抵抗に少しだけ力の入ってしまう膝を、ぐっと容赦なく割れば、
深夜の誰にも見せないそそり立つ雄と、その下の小ぶりな2つの袋、そうして
その奥にひっそりと息づく秘孔が明々とした電灯に晒された。
男の目の前に、己の一番恥ずかしい部分を暴かれる羞恥と、それ以上に手の中の熱塊に貫かれる期待に息を荒げて
唇を噛み締め、ぎゅ、と目を閉じる。深夜の期待を裏切らず、宛がわれる男のそれ。
普段なら、絶対に慣らさなければ受け入れられるはずもない箇所なのに、
今はそんな余裕もない。激痛を伴うであろうことは覚悟していたが、
ここに来る前に軽くシャワーだけは浴びてきていたから、深夜の後孔は強引な侵入にも悲鳴をあげることなく男を受け入れていた。
敏感な入口の部分を擦られただけで、全身の血流が沸騰するかのようだ。
太いそれが、己の中を満たしていく。それをまともに直視してしまい、一瞬、腰の奥がぞくりと震える。
次の瞬間には、ぴたりと腹に付くように勃ち上がっていた己自身から、勢いよく精が飛び散っていて、
素裸の胸や首を汚していた。衝動に耐える間もなかった。
放心したまま、深夜は愕然と自分の有り様を見遣った。

「・・・最っ低」
「はっ・・・自業自得だな。どうせ、1発ヌいたくらいじゃ収まらないんだろ?」
「うるさ・・・っ!!」

掌で深夜の雄を捕え、軽く扱いてやるだけで、すぐに熱を取り戻す。
普段なら、精を放った直後に触れられても苦痛しか感じないはずなのに、クスリに侵された身体は
まだまだ刺激を欲しているようだった。
繋がったままの下肢を揺らされて、内部を押し上げる男の楔を離すまいと
無意識にナカの締め付けがきつくなる。
グレンもまた、いつもの余裕に満ちた表情などかなぐり捨て、
額の汗を流しながら嬉々として自分の身体を貪り続けているものだから、尚更興奮した。
最奥を貫かれて、目の前が真っ白に塗りつぶされる。かと思えば、抜けるほどまで腰を引かれて、
思わず彼の腕を掴んでしまう。
男同士で、この体勢は正直なところかなり辛かったが、
それでも深夜は両腕をグレンの首に絡ませ、彼の身体を引き寄せた。
不意に、首筋を噛むように歯を立てられ、そうして強く吸い上げられる。痛みと、それ以上の快感。
男の腹に挟まれて、完全に熱を取り戻した深夜の雄が再び蜜を零し始める。
耳元で聞こえていた熱い吐息が苦しげな呻きに変わった瞬間、
内部に広がる熱い飛沫。そうして、己自身もまた2度目の欲望を放ってしまう。
まったく、ひどい有り様だった。
ゆっくりできるグレンの自室でもなく、こんな狭く小さな簡易ベッドで、
本当に自分は何をやっているのか。
自分の肌にもグレンの胸にもべっとりと精がこびりついているし、
未だ男の雄を押し込まれたままの下肢は、含み切れない精が隙間から零れ出てきているし、
この状況で誰かが来ようものなら何の言い逃れもできないだろう。
と、グレンは片腕だけで深夜の身体を横に傾け、そのままぐるりと身体を回転させてしまった。

「っな、・・・ああっ・・・!」

中途半端に繋がったまま、内部を強く擦られる。そうして、再び背後から貫かれる鉄串のような感触。
枕に顔を押し付けて、深夜は泣き濡れた瞳をぎゅ、と閉じた。
グレンもまた、1度だけでは飽き足らず、2ラウンド目へと突入したようだ。
先ほどまでの向かい合った体勢とはまた違い、内部を深々と抉られる。もう既に1度ナカを蹂躙されているから、
貫かれる度にぐぷぐぷとひどく卑猥な音が響く。溢れる体液が内股を濡らしていき、
その感触が気持ち悪い。
とりあえず早く洗い流してしまいたいと思ったが、
グレンはまだ手放すつもりはないようだった。背筋に己の背を重ねるようにして素肌を触れ合わせ
そうして耳の裏を舐められる。たっぷりの唾液と舌で弱い部分を責められて
再び下肢がぎゅ、と締まる。
中に収まったままの男の雄の形までを意識してしまい、
改めて今の獣めいた体勢を思い出す。屈辱的な格好を強いられている事実に
ぎゅ、とシーツを指で噛み締めるが、
繋がった部分から絶え間ない快楽が押し寄せてきて、深夜はもう自分の身体がどうにかなってしまいそうだった。

「・・・も・・・」
「ん?」

グレンの声が、いやに優しく響くのが恥ずかしくてたまらなかった。
毎度のことなのだが、何度聞いても慣れないものだ。普段の彼を見ていると、想像もつかないから。
繋がったままの下肢がまた、更なる熱を増す。
グレンの手の中で息づく深夜の雄が、3度目の解放のために硬さを増していく。

「ヨすぎて、おかしくなりそ・・・」
「よかったじゃねーか。馬鹿やりたかったんだろ?」

嬉々として告げる男に、もはや返す気力も、言葉も見つからなかった。
グレンだって、最初は面倒がってた割にはクスリに踊らされて自分を激しく求めてきたくせに、
いつだって彼は自分のせいにするのだ。
まったく素直じゃない。
こうやってたまに自分が息抜きでもさせないと、
おそらく彼は毎日でも根を詰めて仕事をしてしまうのではなかろうか。
世話の焼ける奴なんだから、と深夜は1人、枕に顔を押し付けながらくすりと笑ってしまった。
本当に馬鹿だと思う。
自分も、そしてこいつも。

快感に支配された脳が、溶かされそうに熱く灼ける。
絡み付く内襞を強く擦られ、最奥に叩きつけるように2度目の精を放たれて、
今度こそ深夜の意識がぷつりと途切れてしまった。
肌もシーツもべっとりと濡れたままのベッドに、力の抜けた身体をぐたりと預ける。
やれやれ、とグレンは改めてこの馬鹿げた状況に溜息をついた。
今だに己の身体の熱は抜けきっていないが、
それより、こんな所ですっかり意識を飛ばしてしまったこの男のほうが非常に問題だった。
これでは確実に、こいつは朝まで目を覚まさないだろう。
バスタブがあれば、抱えてぶん投げてしまえばなんとか復活するかもしれないが、
ここにあるのは簡易シャワーだけだ。
無理矢理起こしたとしても、あれだけ激しく乱れていたのだからきっと体力もほぼゼロだろうし、
抱えてシャワーを浴びさせるにしてもかなり厳しいものがあった。
何より、絶対に仕事を手伝わせられる状況ではないだろう。
賭けてもいい。

再びグレンは大きくため息をついて、一人気持ちよさそうに眠ってしまっている深夜を放置したまま
シャワールームに向かった。
冷たい水を浴びると、漸くくだらないクスリのせいで忘れかけていた理性が戻ってくる。
こいつは仕方がないが、自分は今晩、もう一仕事しなければならないのだ。
まったく馬鹿げた邪魔が入ったな、と肩を竦めて、
ふと気付いたように、執務机の上のコーヒーカップを見遣った。

「・・・どうすっかな」

ぽりぽりと頭を掻いてみる。
まだ少しだけ残っている『クスリ』の残骸を目にして、ふむ、と顎を摘まむ。
折角彼が持ってきた差し入れだ、わざわざ捨てるのも惜しい気がした。
とはいえ、また彼に悪用されては困るので、
今度は自分がこっそり飲ませてやろう、とほくそ笑む。
ふと脳裏に舞い戻ってきた、柊深夜の惑乱する様子を打ち消して、
再びグレンはデスク上の書類へと意識を戻したのだった。





end.










日本帝鬼軍の成り立ちは、100%妄想です。
いずれ、設定資料集などが発売されたら、赤面することになる文章だな。
恥ずかしい。(既に)



そして男女兼用Magic Love Dotion。
人気が高くて売り切れ必至の商品です。

ただの媚薬ネタなんですが・・・
タイトル悩みました。

・甘い罠。(ふつうすぎる)
・Magic Love Dotion(媚薬の名前そのままは恥ずかしい)
・サテュリオン(またもやそのまますぎる・・・)
・ビタースイート Bittersweet (イメージ的にいいんだが、なんかグレ深って英語合わない気がする)

うーん。でもあと浮かばないので最後で決定。




Update:2015/01/18/SUN by BLUE

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