クラウドの受難、セフィロスの受難。その3



「・・・いっ・・・・・」

突然下肢に痛みを感じて、クラウドは目を覚ました。

隣には、セフィロスが想像もできない目茶苦茶な格好で眠りこけている。

「・・・ったく、ホントに寝相悪いんだから・・・・・・」

ただでさえ、神羅の支給しているベッドは狭いのに。

少しでも動けば互いに蹴り合うような形になってしまう。

そんなわけで、クラウドはセフィロスの寝相の悪さにいつも被害に合っていたのだった。

・・・誰も、天下の英雄がこんなに寝相が悪いとは想像できないだろうな。

そう思って、一人優越感に浸るクラウド。

だが、いっつも被害を被ってばかりもいられない。

クラウドはお仕置きをすることにした。

ふっふっふっふ・・・・・・

爆睡しているセフィロスに気付かないように、クラウドは『お仕置き』をし始めた。



今日はミッションの最終確認。

隊長であるセフィロスは、OHPやホワイトボードを使って部下たちに説明をしていた。

が。

今日は何かがおかしかった。

自分がホワイトボードに向かって何か書いていると、後ろの方から笑いが聞こえてくるのだ。

ちょっと気になってクラウドの方を見るが、肩をすくめて(俺にはわからないよ)の仕草。

結局自分が振り向くと静かになるのでどなりつけはしなかったが、非常にもどかしい時間だった。

で、その後。

ハイデッガーに(爆死)顔を合わせてから一人仕官室に戻る時、後ろから声がかかった。

「よっ!セフィロスっ!元気か?」

いつになくノー天気なザックス。

そして悲劇は起こる。

「それよかさー、セフィロス、誰にやられたんだ?」

ニヤついた顔でザックスは自分の髪を指した。

「・・・え・・・・・・!?」

セフィロスが自分の髪を触ると、・・・なにか束になった感触。しかもたくさん。

「・・・ま、まさか・・・・・・」

「いやー、俺はカワイイと思うけどなー。」

そう、それは、三つ編み。細い三つ編みがセフィロスの後ろ髪でたくさんたなびいていたのだ。

そして、脳裏にはすました顔のクラウドが映る。



「・・・くっそぉおー!!あのガキいっぺん〆る!!」



セフィロスは途端に血がのぼる顔を押さえ、髪をほどくべく自室へ逃げ帰ったのだった。











・・・ってーか、セフィ、朝出勤するとき、髪とかさないの?

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