03:おはよう



「おはよう」

珍しく。
あなたが俺を覗き込んで、朝を迎えてくれた。
いつも寝起きが苦手なあなた。
カーテンの光を鬱陶しそうに見やるあなた。
それなのに、今日は満面の笑みで、そうして見下ろしてくれる。
―――触れたい。
もちろん、俺は躊躇わずにあなたの髪を引いた。
だって、・・・夢みたいだよ。
朝の光の中に、あなたのその、端整な顔。
しかも、零れるような笑み。
夢のようだ。

「っ・・・ん・・・」

強く首の後ろを引いて唇を触れ合わせると、
不意打ちに、かれのからだが傾いて、ベッドに沈み込んだ。
まったく、可愛いね。
このまま・・・、抱いても、いい?

「ギル」

ああ、これでは。
また、夜に逆戻りかな。ごめんね、ギル。









[レイギル好きに10のお題] by 吟遊ウルフ 様
Update:2005/09/25/WED by BLUE

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