07:モニター越しに



「やぁ、レイ」
「議長」

もちろん、いつもどおりの極秘通信。
誰も知らない暗号回線は、
今日もスムーズにあなたの声を伝えてくれる。
映る、あなたのその顔に、指を這わせた。
ああ、美しい唇だ。
触れたい。そういえば、最後に触れてからどれくらい経ったっけ?

「なんだか、寂しいな」
「何故ですか?」
「君が、いないから・・・かな」

誘うような言葉。どうして、あなたはいつもいつも。

「モニタに、顔を近づけてください。・・・そう、もっと」

不思議そうに近寄るギルバートの顔がドアップになる。
怪訝な顔のそれに、レイはキス。
感触は、何も言うまい。記憶にあるギルバートのふっくらとした唇が、
すごく嬉しかった。

「れ、レイ・・・。」
「なんですか?」

少し動揺しているギルの顔も、可愛い。

「可愛いですよ」
「バカにしないでくれたまえよ・・・」

頬を赤らめるギルに、再度キス。
うん。やっぱり。
今度の進水式のときには、絶対貴方を食べさせてもらうよ。
覚悟してよね。










[レイギル好きに10のお題] by 吟遊ウルフ 様
Update:2005/09/25/WED by BLUE

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